あいつ 何してる?! Vol. 1【平成2卒 米山先輩編】

この度は紫光会ホームページ開設、誠におめでとうございます。  
卒業以来、全国各地に離れ離れになってしまったOBやOGにとっては、こうした形で繋がりを持てるということはとてもうれしいことでございます。       
開設に関してご尽力をされた方々には心より感謝申し上げます。         

この度「あいつ、何してる?」の企画にご指名いただき、はなはだ僭越では御座いますが、開設にご尽力されいる諸先輩方に感謝の意を込めて、寄稿を受けさせていただきました。                          

私は今…   

私は今、スーパーマンをしています。もちろん正義の味方ではありません。
とある田舎町、故郷のスーパーマーケットで働いています。   

米山先輩(正面左)

学生時代は…

学生時代は剣道部で稽古に励む傍ら、英米文学科で英語を勉強していました。   
当時の剣道部は   

 師範 地福義彦先生          

 監督 嶋田文男先輩          

 部長 打木城太郎先生       

地福師範にはよく「剣道とは…」を枕詞にいろんなご指導をいただきました。   
嶋田監督にはよく「よいしょい よいしょい」という気合(?)もろとも、骨身に染みる痛烈な一本をいただきました。
打木先生には「それも御仏の導きだな」とその後の人生の教訓ともなるべき言葉を多くいただきました。   
今の師範であられる原先生にも、よく稽古をいただきました。記憶がなくなるほど夜の稽古もいただき、立教高校の合宿所(?)で目を覚ますこともありました。    

               

原先生を除いて三人の先生方はご存命でなく、とても寂しい思いをしているのは私だけではないでしょう。
お三方はどなたも私にとって今の自分を成すことに欠かせない存在でした。
特に打木先生は英米文学科の教授でいらっしゃいましたので、色々な意味で影響をうけ、思い出も多くあります。              

先生の授業は学生たちにとても人気で、履修できるかどうかは抽選でした。
ある日、本履修が始まる前だったと思いますが、先生の授業に出席しました。
サンダル履き、腰に手ぬぐいをぶら下げたいでたちで教室に現れると、ゆっくりと腰を下ろしました。  
ジーと学生たちの顔を眺めまわすと、私のところで先生の視線が止まりました。                          

 「うす」(先生)  

 「ちわ」(私)     

 「お前、何してんだ?」(先生)     

思いもよらない先生の質問に思わず、          

 「文学を学ぼうと思いまして…」(私)         

 「そうか。」と一拍おいて  

 「お前は道場で文学を語れ。それでいいから。ここに来なくていいから。」と仰いました。            

ええっ!? どういうこと?授業でなくいてもいいの?それともお前の履修は認めないってこと?   
その後、私の履修は認められ、一日も休まず先生の授業に出席したのは言うまでもありません。 
諸先生、諸先輩と同期の仲間、後輩たちに恵まれ、苦しくも楽しく充実した4年間をいただきました。   

前列左から、筒井典雄先輩 岡田朋樹先輩 地福義彦先生 榎本秀樹先輩 久保秀作先輩
後列左から大石卓也 織戸誠一 自分 渡辺知倫後輩 岡﨑高先輩 石井信幸先輩 西村秀樹先輩 佐々木亜紀先輩 近藤毅先輩 島田泉子先輩 鈴木健弘先輩 菊地香先輩 久保政行先輩

卒業後は…

卒業後は埼玉県の公立高校で剣道部を指導する傍ら、英語の授業もしておりました。
剣道部顧問で英語教師。
やはり打木先生の影響を受けているのは否めません。色々な壁にぶち当たり、
悩みもがきながら日々を送る生徒たちに。     

「んん。それもなあ、きっと御仏の導きだから大丈夫。心配するな。精一杯やればいい」              

と打木先生の言葉をお借りして背中を押したものです。          

ずーっと後になってから、先生にお会いした時に、
「先生の言葉を使わせてもらってます。随分多くの子供たちを励ましましたよ。」と言うと、   
「んん。ああ言うとなあ、なんでも都合よくまとまるだよ」といって、がっはっはっはとお笑いになりました。 
えええっ、それだけだったのお?!とあっけにとられたのを鮮明に覚えています。                           

やはり、ここでも諸先輩や同僚、生徒たちに恵まれ、色々な経験をさせていただきました。 
血気盛んな若者と取っ組み合いをさせてもらいました。  
暴走族に囲まれたとき、そのうちの一人が教え子だったので、彼に救われました。 
ALT(外国語指導助手)とデートしているところをテレビインタビューされ、全国ネットで放映されました。
優秀な剣道部員たちに関東大会やインターハイに連れて行っていただきました。                    

26年間の教員生活を締めくくり…   

26年間の教員生活を締めくくり、今はスーパーマン。
活動場所は埼玉県深谷市にあるスーパー、食品館ハーズ。      

親が経営に携わっており、引退するにあたり引き継ぎました。
商売のことなど全く知らない私。日々勉強と努力しかありません。
6年目を迎え、たどり着いたのは「商品は価格ではない。価値だ!!」ということ。
これを軸に競合店ひしめく中、日々勝負しております。          

商売の鉄則。    

     中心線を外さないこと。(ど真ん中を行くこと。)

     無の境地を心がけること。(邪心に惑わされないこと)

     攻めること。(挑戦すること)

     捨てること。(全力を尽くすこと)

やはり今も剣道に支えられています。
お店は関越自動車道花園インター、寄居・秩父方面に降りて最初の交差点を右折するとすぐ左手にございます。
テレビでも時々紹介されることもあります。お近くにお越しの際はぜひお寄りください。   
立教大学剣道部と言っていただければ、半額サービスします。              

すみません、嘘です…。       

剣道は今も続けております。
所属している連盟の稽古に週2回程度。コロナが一段落したら、いつか大学の稽古にも足を運びたいと思っています。
そこでまた、かつての先輩や同期、後輩たちと再会し、交剣知愛することを夢見ています。   

投稿者プロフィール

立教大学紫光会
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